5時起床。明るくなってきても、丸山荘の窓から見る外は真っ白。雨は夜中過ぎにやんだけれど、今朝のガスは昨日よりももっと濃く感じる。朝食後、7時前に出発。
下津池林道登山口までは1時間ほど。下りるに連れてガスが薄くなり、時間さえたてば晴れそうな雰囲気。「でもこれからまた登るから、どうかな〜」 「上の方はずっとガスの中かも知れんな。」 あまり期待しないようにして、車に乗り旧寒風山トンネルに移動。
移動には1時間以上かかった。私たちは国道194号線の旧道に入ったのだけど、素直に新寒風山トンネルを抜け一の谷から旧道を戻った方が速かったかも知れない。(どちらがいいかご存知の方は教えてください。) 旧寒風山トンネルの高知側に抜けると、紅葉狩りドライブの車で駐車場の周辺が賑わっていた。
寒風山登山口からはいきなりの急登。どんどん高度が上がり、駐車場付近の喧騒が遠のく。やがて延々とつづら折れを繰り返し、ようやく笹の斜面をトラバースするようになると、間もなく桑瀬峠。思った通り、ここまで高度を上げるとガスの中。行く手にあるはずの寒風山も、後ろにあるはずの伊予富士も全然見えない。
【桑瀬峠にて、向こうに寒風山(があるはず)】
桑瀬峠から寒風山までは、途中に小ピークが2つ。どちらもピークそのものは巻くようになっているけれど、1つめの岩峰の登り下りにはハシゴがいくつか連続する。「もしかして、晴れていたら高度感あるのかな〜」とちらっと思ってみても、とにかくひたすら真っ白な中、想像のしようもない。
2つめのピークを左上に見るトラバース道に出ると、山頂が近い。「もうすぐだけど、上はガスっちゃってるよ!」と、すれ違うとき教えてくださるおじさま。はいはい、上だけじゃなくてここまでもずっとガスってましたけど
(-_-;)
登山口から休憩込み2時間弱で山頂。もちろん展望ゼロ。風が強くて寒い。「寒風山の名前のわけ、わかったで」と夫。これまで一体何人の人がこれと同じせりふを吐いたことやら・・・。震えながらお湯をわかし、お昼を食べて早々に下山にかかる。
【寒風山山頂】
予定では桑瀬峠から伊予富士にも登るはずだった。けれど、せっかく展望のいい山なのになにもこんな日に行かなくても、と思いなおして、そのまま登山口に下山。昨日は風雨、今日はガス・・・、おまけに昨日も今日も予定はガタガタ・・・、一体何しに四国まで来たんだか・・・。「お天気には勝てない。天気予報を信用してはいけない。」 あたりまえのことを再確認する結果になった。
登山口まで戻ると、朝にも増して車が多い。南の方は晴れていて、高知の山々も見えている。でも振り返ってみると、山の中腹から上は相変わらずガスの中だった。
【はたらくオジサン靴洗い】
帰り道、旧寒風山トンネルを愛媛側に戻り高度を下げていくに連れ、晴れ間が広がってきた。周囲の紅葉も美しい。行く手に壁のように立ちはだかる大きな山、深い谷へと一気に落ち込む尾根。そうそう、これを見に来たのよ〜!標高2000mに満たない山ばかりなのに、この重厚さはやっぱりすごい。アメリカでは、なだらかなアパラチア山脈は「老年期の山」、激しく厳しいロッキー山脈は「青春期の山」と、James
A. Michenerが"Centennial"に書いていたけれど、中国地方の山と四国の山との違いもそれと同じような世代差なのだろうか。
【旧国道194号線より】
今日のおフロは、松山観光港にほど近い、「梅津寺別荘健康ランド。」
入口はこの写真の通り、「健康ランド」とはほど遠い雰囲気。駐車場からは「健康ランド」らしき建物は見えず、一体どこから入るのか最初は全然見当がつかなかった。おフロのある建物には写真の門を入り庭園を抜けて行く。入ってしまえば普通のおフロ。フェリーに乗る前に汗を流せて良かった。
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