野呂山(4) (弘法寺コース〜兜岩コース)
2006年2月5日


弘法寺直下の岩陰に仲良く並ぶお地蔵さまたち

地図とコンパスのイラストデータ
行程

9:40JR安登駅…10:05信祖池10:1010:25三本松公園10:3010:50不動岩札所分岐…11:15馬の背休憩所11:2511:40仁王門…11:55玉すだれの滝分岐…12:00玉すだれの滝12:0512:10弘法寺12:4012:50兜岩展望台12:5513:55どんどんコースと合流…14:10登山口…14:35モナミカワジリヤ…14:40JR安芸川尻駅

コースタイム(歩行時間) 4時間
同行者
その他 JR向洋駅〜安登駅     740円/1人
JR安芸川尻駅〜向洋駅  650円/1人


登山靴のイラスト 昨年暮れの中国新聞に「玉すだれの滝」の記事が載っていた。ドバイに行く前には聞いたことのなかった滝だが、弘法寺周辺はここ数年ボランティアのみなさんによって整備が進んでいるらしい。それでは見に行きましょう、と母と計画したものの、1月下旬から暖かい日が続いていたので、滝が凍っているかどうか心もとない。前日に弘法寺に電話をして聞いてみると、「凍ってますよ!」と明るいひと声。ちょうど寒波もやってきて、なんとか玉すだれが見られるのではないかと出かけてみた。

安登駅からしばらく車道を進む。住宅街を抜け、20分ばかり登ると写真のようなため池が見えてくる。矢印の箇所に指導標があり、ここから地道となる。

前回このコースを登ったとき(2001年)は蜘蛛の巣だらけのヤブ気味の道だったが、登山ブームで手入れが進んでいるようで、草も刈り払われ、新しく階段が出来ている箇所もあり、不安を感じることもなく三本松公園まで登れた。

←三本松公園入口に飛び出したところ。左は車道なので、右の道をとって公園内に入る。
公園の中を進むとお堂が見えてくる。お堂の横の池の側に、立派な案内板ができていた。→

中国自然歩道にもなっている幅の広い登山道をしばらく登って行くと、沢を渡り、「不動岩札所」の標識のところで道が二分する。ここを左にとると石段と石畳の道となる。最初のうちは傾斜もそれほどではないが、右から合わさる沢を越えると、一気に急登となる。

急傾斜にあえいで疲れてくる頃、ちょうど馬の背休憩所への分岐。左側に50mほどであずまやがある。写真は休憩所からの眺め。

休憩所から登山道に戻る。再び急な登り。

駅から休憩込み1時間で仁王門。ここで急登は終わりかと思いきや・・・

まだまだ急傾斜が続く。これだけ登り一辺倒の山は久しぶり。野呂山は瀬戸内海に面した山では六甲山に次ぐ標高というだけあって、どこから登ってもとても登り応えがある。

弘法寺の下まで登ってくると、以前にはなかった(と思う)「玉すだれの滝経由弘法寺」という指導標があった。それに従って右の道に入る。頭上に弘法寺の建物を見上げながらのトラバース道。

そしてこれが玉すだれの滝。母がいきなり「大したことないよ!」と。 ああっ(>o<;;)、そんなこと口に出してしまったらミもフタもないじゃないの〜(笑)。確かに、凍ってはいるものの、なんだか迫力が・・・(-_-;;) やはり暖かい日が続いたので、年末にせっかく立派に凍っていたのが溶けてやせ細ってしまったのだろう。

「ウチの軒下のつららの方が立派よー」と、追い打ちをかけるような母のコメント。いや、だからそんな風に言ってしまったらダメだって(笑)。(ここの写真だと立派なんですけどねぇ・・・。)


今日いちばんの収穫はコレ↑
滝壺の氷の卵たち。きれいでした。
はっ、もしやこれが「玉すだれ」の玉?

滝からは元の分岐に戻らなくても弘法寺に行けるようになっている。写真は弘法寺からの眺め。

やせ細ったとは言え滝が凍っているぐらいなので、山頂周辺はとにかく寒く冷たい。「お昼どこで食べる〜?」 「星降る展望台にする?」 「でもあそこ寒いんよねー」などと話しながら本堂の裏手に行くと、「休憩所」と書かれた新しい建物ができていて、「ご自由にお使いください」と貼り紙がしてあった。中をのぞき込むと、ストーブがたかれ、山姿の人たちが7〜8人お昼を使っているのが見える。そこで私たちも中に入り、早速ランチの準備を始めた。建物内でガスを使うのは憚られるので、テルモスのお湯で手早くスープを作る。因みに別のパーティの人たちは当たり前のようにお寺のストーブを私物化してうどんの入った容器を載せ、その後はストーブで沸いたお湯を使っていた。

しばらくたって、先に入っていた女性パーティが立ち上がりながら、「実はね、ここ使ってはいけなかったんですって。『ご自由にお使いください』って書いてあったから入っていたら、私たちを見て次々山登りの人たちが入ってきてね」と言い始めた。ちょうど奥からお寺の女性が出てきて、「ここは食堂じゃぁないんですけど・・・、でも今日はみなさんもう入られてるから特別ということで・・・。私たちもそろそろここ閉めたいんですが・・・」と、「すぐに出て行け」とも言えず困惑している様子。「あらー、それは申し訳なかったですねぇ」と、大急ぎで残りのランチを片づけ出発の準備をする母と私。ああそれなのに・・・、我が物顔でストーブを使っていた人たちは、私たちよりも先に入っていたというのに立ち上がる気配すらなく、のんびりと大休止を決め込んでいるのだった。

「『ご自由にお使いください』って書いてあったら、誰でも入るよねー」 「うん、でもきっと『信者の方は』っていうのが抜けてたんじゃない?」と、やや釈然としないながらも、お寺の方に迷惑をかけたことを反省しつつ、兜岩展望台に向かう。というわけで、今後弘法寺に登られるみなさん、「休憩所」は「ご自由に」は使えませんのでご注意ください。(と、使ってしまった私がエラそうに言えることでもありませんが・・・f(^^;;)

←弘法寺から10分、兜岩展望台から見る川尻の街と上蒲刈島。
展望台から見る
膳棚山山頂部→

なんだか電波塔、
増えてません???

玉すだれの滝を見るという今日の目的を果たし、展望台からそのまま兜岩コースで下山開始。しばらくは眼下に瀬戸内海を眺めながらの下山路。

途中右手に「石仏の道」という標識がある。素通りしてしばらく下りていくと、右上にその「石仏」らしき岩を見上げることができる。

兜岩コースの下の方は杉林となるが、展望がなくなる前に安芸灘大橋をきれいに眺められる(写真はズーム)。

杉林に入り、どんどん下っていく。

杉林を出ると、もう里の雰囲気。この先で「どんどんコース」と合流する。そこにも立派な案内板ができていた。

合流点から先、大型ゴミの不法投棄が悲しい林道を歩き、大きな看板のある登下山口に至る。そこから安芸川尻駅までは車道歩き。最後にモナミカワジリヤに寄って下山完了。電車の時間まで駅前の日だまりに座り込み、お湯を沸かしてコーヒーを淹れた。玉すだれ、とにかく見られて良かった、ことにしておこう(笑)。


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