オオネントウ 878m 〜 西大峰 1009m 〜 大峰山 1050m
2008年12月13日


渡の瀬ダムから見る大峰山〜西大峰山

羅漢山から見る大峰山〜西大峰山




地図とコンパスのイラストデータ
行程

9:30登山口駐車場…9:55舗装道路終点…10:15植林帯…10:30尾根鞍部10:40…10:50 766mピーク…11:25オオネントウ11:30…11:45小ピーク…11:50小ピーク…11:55町籍三角点…12:20西大峰13:00…13:20ぬた原鞍部(西のた)…13:30尾根…13:34笠岩標識…13:37笠岩…13:42笠岩標識…13:55 963mピーク…14:05小ピーク…14:10峯太郎ブナさん14:15…14:25大峰山三角点…14:30大峰山山頂15:00…15:25ベンチ15:35…15:50貯水槽…16:00駐車場

コースタイム(歩行時間) 4時間50分
同行者
その他 入浴@小瀬川温泉丸忠 400円+ロッカー代100円/1人


登山靴のイラスト 11月に三倉岳に登った帰り道、渡の瀬ダムの湖面越しに大峰山を見て(トップ左の写真)、久しぶりに登りたくなった。続いて羅漢山からも、まさに名峰と言うべきはっとするような美しさの稜線を見て(トップ右の写真)、次はあそこ!と決まった。最初の計画では別荘地から普通に登って八畳岩でゆっくりしようと思っていたが、夫と2人だけで行くことが決定したとたん、羅漢山に続いてまたムシが騒ぎ出した。(このムシは、藪が予想されルートファインディングが必要な山につきあってくれるのが夫ぐらいしかいないことを知っているので、誰か他の人が一緒に行くときはおとなしくしています。)

早速地図を取り出し、だいぶ前に母から聞いて地図に落とし込んでいた西大峰〜オオネントウ〜川上集落のルートを確認。そのときに「オオネントウに下るよりもオオネントウから登る方がいいんじゃないの?」 「そうかもね。私たちは下ったけど、それなら先に車道歩きがすませられるね」と話したのを思い出し、そのつもりで地図を眺めると、最初の谷筋を突破できてオオネントウへと北上する尾根に乗ることができれば、あとは問題なさそうだ。

次にネットを検索。すると、まさに川上からオオネントウに登り大峰山まで縦走した山歩きと山野草のページさんの記録が見つかった。それによるとやはり最初の谷筋がちょっとうっとうしそうに見える。念のためその記録を印刷して準備は万端。初めてのルートを登るのをとても楽しみにして、週末を迎えた。

駐車場に車を停めて、車道を大峰山とは反対方向へ。1km足らずで玖島川上のバス停。ここの分岐を右に入り、民家の間を登ってさらに1km。集落を抜け、どんどん奥へ進むと橋があり、これを渡ると写真のような道となる。

舗装道路の終点。ここを左へ行く。私有地のようなので、遠慮しつつも車止めを越える。

右手に石垣を見て2〜3分歩くと、向こうに伐採地が見えてくる。この辺りからすでに荒れた雰囲気。この先、檜林のいちばん低くなっているところを目指して伐採地を抜ける。ここは山野草さんの記録がなければ突破できなかったかもしれません。なぜなら・・・↓

伐採地は藪だったから (-。-;;)

踏み跡はあるようで、ないに等しい。(見つけられなかっただけかもしれませんが、見つけられる状態ではなかった・笑。) ここは季節を選ばないと、マムシに蜂に変なムシにトゲにホコリ・・・、と、すべてを体験してしまいそうです。

とにかく意を決してあちこちひっかき傷を作りながら藪を突破し(オット、活躍!ムシ、感謝。)、どうやら樹林帯に入ると、突然歩きやすいトラバース道となる。

谷の左岸を奥へと進んでいくと、左側へ谷を渡る(写真)。二、三度つづら折れを繰り返して、こんどは谷の右岸をトラバースした後、左上気味に登っていくと・・・、

オオネントウへとつながる尾根の鞍部に出た。ここまで駐車場からちょうど1時間。

鞍部から766mピークへ登り始めると、ずいぶん急な箇所がある。

山野草さんの記録では766mピークの先に展望地があるというので楽しみにしていたが、4年経って木々が成長したからだろうか、葉を落とした枝々を通してオオネントウ〜西大峰〜大峰山の稜線が見えはするものの、すっきりした眺めが得られる場所はなかった。残念。

尾根筋は笹がかぶるところもあるが、とても歩きやすく気持ちがいい。

オオネントウが近づくと、尾根が広くなり傾斜も緩む。

ふたたび傾斜がきつくなると、笹を漕いで登ることになる。

植林帯と自然林との境目にあるオオネントウの三角点。

私の持っている古い地図にはこの三角点の記載はなく、オオネントウの標高は874mとなっている。西大峰山の三角点の記載もないので、帰宅後地図閲覧サービスで確認すると、最新版ではこの二つの三角点に加え、大峰ランドからの登山道も修正されていることがわかった。

オオネントウから笹を漕いで次のピークとの鞍部まで下ると、笹はなくなる。

登り返した小ピークから振り返り見るオオネントウ。この小ピークから先は、北側に西中国山地の山々が見え隠れする。

ふたたび下って、次の小ピークへ。落ち葉積もる明るい尾根筋を歩いていると、とても豊かな気分になる。

次の小ピークにはこんな標識があった。

その先、こんな様子なので一瞬ためらったが、歩き出してみれば笹は大したことはなく、すぐにまた気持ちのいい尾根になった。

こ、これは今日のランチになるのでは(笑)?!

鞍部から西大峰に向けて登り返し始めると、何かの奥津城のような、不思議な雰囲気のこんな場所を通る。

やがてまた笹に覆われ、緩く登って行った先が・・・、

西大峰。初夏だった前回と違い、今回は木々が葉を落としているので、とても明るい山頂。ただ展望はない。ここで背中に暖かい陽を受けて、ランチにした。

西大峰からはシロモジの群生の中を下る。オオネントウへの登りにもシロモジは多かった。足元にはポケットのある葉がたくさん落ちている。

人知れず大きく成長したキノコもあり・・・。

行く手には大峰山がまだ遠い。

しばらくなだらかな尾根を下っていくと、赤テープがあり、そこからぬた原鞍部(西のた)へと下る。倒木だらけでかなり荒れている。

鞍部付近。このあたりは方向をつかみにくい。赤テープはあるが、地図とコンパスは必携。

登り返すルートはこんな様子。この先でふたたび尾根に乗ったところで、左折する。

すると小ピークに「笠岩」という標識があった。50mほどだというので、ものすごく急な斜面を下ってみたが・・・、

下った先には岩が点在。この先で南側の展望が得られる。が、わざわざ行くほどのことはなかった(と、思います;;)

大峰山がだいぶ近づいてきた。笠岩標識から先は笹の密度が濃く、ちょっとうんざりする。

たまに笹がない部分にほっとしつつ、鞍部に下って登り返し、両側に岩がたくさん見えてくると・・・、

まもなく峯太郎ブナさんが見えてくる。

峯太郎ブナさんの左奥に見えるのが、さっきランチをとった西大峰のピーク。

ここから山頂三角点までは、笹が刈られ歩きやすくなった斜面をひと登り。三角点は通過して、最高点に向かう。


山頂最高点から東郷山、阿弥陀山
なぜかどちらも未踏峰

湯来冠山の向こうに、
臥龍山と深入山


十方山

冠山〜右谷山


そして今日歩いてきたオオネントウ〜西大峰

八畳岩でコーヒータイムをとり、下山にかかる。

しばらく歩きやすい尾根が続いた後・・・、

植林帯に向けて急降下。この山の一般登山道の傾斜は全体にとてもきつい。

しばらく下りていくとトラバース道となる。

ベンチを過ぎるとふたたび尾根道。よく見ると両側に炭焼き窯の跡がある。そして薄暗い植林帯でまたトラバース道となり、最後に谷筋を下る。

別荘地を下りていくと、大峰1050のみなさんの労作「サウナ」があり、駐車場に到着。朝からぐるっと一周、大満足。

今日のコースで注意を要した箇所は3つ。(1) 植林帯に入る前の藪の伐採地、(2) 倒木で荒れた西のた付近、(3) 笹藪が濃い笠岩標識から峯太郎ブナさんの西側まで。この三箇所を突破できれば、派手さはないが山の良さを深く静かに味わえる気持ちのいい尾根道が続く。別荘地からの往復だけでは正直なところ少し物足りない大峰山が、今日のコースをとることで、歩き応えと山頂からの眺望の両方を満たす山となり、この故郷の名山がいっそう好きになった。


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