富士山 (剣ヶ峰 3776m) (2)
富士宮ルート往復+お鉢巡り
2014年7月24日


富士宮ルート山頂付近から見る剣ガ峰

地図とコンパスのイラストデータ
行程

2:45六合目雲海荘…3:30新七合目御来光山荘…4:00標高3000m地点…4:05元祖七合目山口山荘…4:40八合目池田館4:50…5:20九合目萬年雪山荘5:30…5:52九合五勺胸突山荘…6:20富士宮山頂浅間大社奥宮6:45…7:00剣が峰7:10…7:35久須志神社、山小屋8:05…8:20御殿場口頂上、郵便局8:43…8:45富士宮口山頂9:10…(山頂部散策)…9:45下山開始…10:05九合五勺10:15…10:30九合目…10:55八合目11:05…11:30元祖七合目11:35…12:00新七合目…12:40六合目12:50…13:05五合目バス停

コースタイム
(歩行時間)
6時間55分
同行者 単独
その他 富士急バス  新富士駅〜富士宮往復 3,100円
雲海荘(前泊) 素泊り 5,500円


登山靴のイラスト 前回の富士山では心残りが2つあった。すでに秋季に入っていたため山頂の浅間大社奥宮が閉まっていたことと、ガスでお鉢巡りを諦めたことだ。奥宮は毎年7月中旬から8月下旬までの一ヶ月余りしか開いていない。この期間は夏休みと重なり、初めての山登りがいきなり富士山という観光客が集中する。そんな人たちが原因で発生する登山道の混雑と渋滞を想像して、再訪にはどうにも腰がひけていた。

ところが、北陸の山に行こうと有休をとっていたら、梅雨前線が下がって日本海側の登山には不向きな予報になってきた。そこで、せっかくの平日の休みをどう有効に使おうかと考えて、出発日の寸前になって富士山に行くことに決めた。富士山のような標高の高い独立峰だと、たとえ太平洋側でも下がってきた前線の影響を受けそうではあるけれど、平日なら少しは人も少ないだろうと期待。

前回と同じく、前夜泊日帰りで富士宮ルートを登ることに決めて、新富士駅発最終のバスで富士宮口五合目に上がる。そこから宿泊地の新六合目雲海荘までは徒歩15分。午後8時に到着。

翌夜中、2時起床。2時45分に歩き始める。

登山道の様子・・・、ってなにがなんだかわかりませんが(-o-)

登山道の脇にはロープが張られている。ロープには蛍光テープが一定の間隔で巻かれ、ヘッドランプに照らされて浮かび上がるので、道を外れる心配はない。さらに頭上にはつねに上部の山小屋の灯りが見え、1人で歩いていてもこのときのような畏れを感じずにすむ。こんな山は日本でここだけだろう。先行していたパーティを何組か追い越しつつ、上へ上へと登っていった。

3時半、新七合目御来光山荘を通過。

4時、標高3000m地点を通過。左上に見えるのは山小屋の灯り。

4時5分、元祖七合目山口山荘を通過。

ようやく視界が白んできた。七合目から上は、ほぼこのレベルの傾斜が連続する。

4時40分、八合目池田館。ここまでノンストップで登ってきたので、しばし休憩。

八合目を過ぎたところで、東の稜線ごしに朝日が昇った。思わず手を合わせてしまいます。

箱根方面を見下ろす。

5時20分、九合目萬年雪山荘でトイレ休憩。

5時52分、九合五勺胸突山荘を通過。「石室」という言葉がぴったりなたたずまいの小屋。

さっきからずっと山頂の鳥居が見えている。しかしきついので・・・、

振り返って宝永火口を見下ろしてみたり(笑)。秋とは全然違う、緑に覆われた火口壁が新鮮。

最後の登り。壁のように感じられます。

下から見えていた鳥居をくぐると、すぐに富士宮ルート山頂。浅間大社の社殿は修復中で、お守りを授けていただける場所は、すぐ側に仮設されていた。

九合五勺を登り始める頃から降り出していた雨を避け、山頂富士館でしばらく休憩。やがて雨が上がったので、剣ガ峰を目指す。

馬の背の急登を過ぎると、お鉢巡りの道が右に分岐する。あとでこの道に入ります。

2度めの富士山頂。前回よりは視界良し。

ガスが流れたり晴れたりする。剣ガ峰からお鉢を見るとこんな感じ。矢印の下が、吉田口ルート山頂の久須志神社。

剣ガ峰直下をトラバースし、お鉢巡りを始めます。

っと、ガスってきてしまいました(- -;; 

30分足らずで久須志神社に到着。

神社の隣には山小屋が3軒連なる。テレビによく出るのはこの付近ですね。

昨日の夕方から何も食べていなかったので、豚汁800円を注文し、小屋の中で朝食。

ところで、広島の人なら右に写っている「おむすび、鶏の唐揚げ、ウィンナ、キャベツ、枝豆、季節のフルーツ」の組み合わせに見覚えがありませんか?

そう、むさしの若鶏むすび!! 昨日出発時に買って、アルミはくに包み直して持って上がったのです。ずっしりと重かったけれど、豚汁との組み合わせは最高でしたー!

さらにお鉢巡りを続ける。

箱根が見下ろせた。

御殿場口頂上にて。郵便局も今年は仮設で、この場所にあった。

ここから富士宮口頂上へ登り1〜2分。しばらく休憩しているうちに、ガスが晴れ、ふたたびお鉢の全容が見えてきた。












剣ガ峰とその直下。
遠くから眺める富士山の優美な姿とはほど遠い眺め。












お鉢の中はこんな感じ。












上の写真の右側。
稜線のいちばん低くなっている付近が吉田口頂上。












うーむ・・・、きのこ?












お鉢の眺めを堪能(笑)。
1時間ほど休憩したり付近を歩いたりしてのんびりし、9時45分、下山開始。










前回のように御殿場口ルート〜プリンスルートをとると、最後に宝永火口の登りが待っている。それで富士宮ルートをそのまま下ることにした。(写真は見下ろしたところ。)

しかし下り始めて10分ほどで、この選択を後悔。急な上に不規則な段差、足場も不安定。御殿場ルートは走るように下れたけれど、このルートではスピードが出せない。距離の割に時間がかかる。

目の前には、今年元旦に登った愛鷹山の越前岳

ブルドーザー道と働くクルマ。山小屋の物資を運んでいます。

鳥居と干した布団。

天空を行く人。

天空の鳥居。(八合目。ここから右側が奥宮境内。)

急な下りがどこまでも続く。

うるおいのない山で、たまに花を見つけるとほっとする。

七合目から下は、傾斜は緩むものの赤ザレの道。ここは登りでも滑って足元が決まらないけれど、下りはもっと気を使う。何人もの人が転んでいた。

まるで畑の野菜のような、オンタデの株。こんな眺めの中を下って、12時40分、雲海荘に帰着。さらに15分下って、午後1時過ぎ、バス停に到着。周囲はすっかりガスの中。夏休み中でもやはり平日のせいだろうか、登り下りとも渋滞がなく助かった。

富士宮ルートは4本ある富士山の登山道のうち最短であるため、初心者向けとして紹介してあることが多い。しかし、最短すなわち最大斜度という事実が無視されているように思う。登山道はつづら折れになってはいるものの、その間隔は短く、体感としてはとにかく「登りっぱなし」。個人的にはこういうルートは好きだけれど、ふだん歩いていない人なら、登り始めてすぐにふくらはぎの筋肉が悲鳴を上げるだろう。

ともあれ2度めの富士山では前回やり残したことができ、満足できた。夫は相変わらず登る気はないらしいから、こうして我が家には「登らぬばか(オット)」&「二度登るばか(ツマ)」という、二種類のばかが揃うこととなった(笑)。

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