大江山〜三ツ丸子〜先峠山
(広大植物実験所〜大江山〜三ツ丸子〜先峠山〜先峠〜
多々良林道〜前峠〜前峠山谷道〜大元公園)
2010年3月27日


焼山から見る三ツ丸子(左)
大江山はいちばん右側に一部見えている
(ピーク自体はこの角度からは見えない)

地図とコンパスのイラストデータ
行程

8:45宮島桟橋…9:10大元公園入口…9:40多々良林道分岐…10:03広大植物実験所…10:05分岐10:15…(ルート探索)…10:43三ツ丸子分岐…11:15鞍部11:18…11:25大江山11:30…11:35鞍部11:37…11:50小ピーク…12:05三ツ丸子北西端ピーク12:55…13:03ピーク…13:05ピーク…13:35先峠山14:05…14:18先峠…14:27多々良林道14:32…14:47前峠…14:48大元公園分岐14:53…15:25大元公園15:30…15:45多宝塔…15:55坂本菓子舗16:10…16:20桟橋

コースタイム(歩行時間) 5時間25分(うちルート探索30分)
同行者
その他 JR向洋駅〜宮島往復 1,300円/1人


登山靴のイラスト 駒ガ林や焼山から南側を見ると、小さなピークを三つ、ぽこぽこぽこと連ねた、可愛らしい山がある。それが三ツ丸子。もう何年も気にかかっていたこの山について、半年ほど前に、母から「あそこは道があるよ」と聞いた。先峠山や岩船縦走路とつながっているという。ネット上には登山道についての詳しい報告はなく、happy masa 2003さん(自然派ブログ)の限られた情報を元に地図を凝視(笑)。道のありそうなところを地図に落とし込んだ結果、広大植物実験所から谷筋を大江山(273m峰)との鞍部に登れば、あとは稜線通しで行けそうだと判断した。

この付近は厳島合戦で陶軍の敗走ルートとなった辺りでもあり、どんよりした日に1人で出かけて、なにかの気配を感じてしまったら困る。できれば晴れた日に、現実的で頼りになる夫と一緒に行きたい。そう思っていたら、おあつらえ向きに土曜日が晴れそうな気配になってきた。「また宮島かー」とぶつくさ言う夫に、「今回は弥山じゃないところに行くから楽しいよぉ〜(ちょっと薮かもしれないけど)」と(カッコ内は口に出さず)説明し、切り込み隊長としてつきあってもらうことになった。(まあいつもこのパターンなのですが・・・。)

桟橋から町屋通りを抜け、厳島神社裏手の道へと歩いていく。シダレザクラは5分咲き程度。ソメイヨシノは3〜5分咲き。

大元公園前を通過し、多々良潟方面を目指してトンネルを抜ける。

二つめのトンネル。

波の音を聞きながら、どんどん歩いていく。振り返るとすでに桟橋(矢印の下あたり)がとても遠い。

多々良林道との分岐を左に見送り直進。すると、広大植物実験所の敷地に入っていく。

実験所の建物までもう少し。ここから左手を見上げると、木々の間に三ツ丸子が見えます。

建物を通り過ぎると、すぐに小さな沢を渡る。続いてもうひとつの谷の入り口に標識があり、三叉路になっていた(写真)。標識には「三ツ丸子」の記載はないが、この谷を入っていけばいいはず。とりあえずここで大江山の東側の鞍部にコンパスを合わせておく。

谷を少し奥に入ったところで、もう一度、岩船岳への海沿いの道を示す標識があった。しかしこれにも「三ツ丸子」とは書いていない。この付近で、目指す鞍部の方向をコンパスで確認しつつ、可能性のありそうな道(踏み跡)を全部調べているうちに、約30分を費やしていた。

結局、この標識の場所で沢を渡る。

沢を渡るとすぐに分岐があり、朽ちかけた標識が、岩船岳方面への海沿いの道を示している。三ツ丸子へはその反対側(南)の踏み跡に入る。(この先は先峠まで標識はまったくありません。山慣れていない人や、地図ではなく標識を頼りに歩いている人はやめておいた方がいいです。)

踏み跡は思ったよりもしっかりしている。赤テープもあって心強い。

なんだか気持ちのいい場所に飛び出した。ここから先、沢筋の右岸を赤テープを頼りに登っていく。

やがて谷の中に入り、上部に行くと、とても急な斜面の登りとなった。

登りきると大江山東側の鞍部に出る。標識の代わりに、なぜかヤカンが木にぶらさがっている。

鞍部から、上の写真の奥の方へひと登りで大江山。山頂は展望がないけれど・・・、

南側の岩の上から、真正面に大きな岩船岳が見える。素晴らしいです。

これから進む稜線はこんな様子。三ツ丸子の手前に小ピークあり。

鞍部に戻って縦走路(踏み跡)を進む。

日の当たる場所ではシダが茂り放題。

小ピークにたどり着いた。これまで見たことのない角度で宮島の山々が並ぶ。502m峰(ニクイ)も存在感がある。

三ツ丸子の北西端ピークを目の前に、鞍部へと下る。

登り返すと、見事な眺めの三ツ丸子北西端ピークに至る。

三ツ丸子から見る宮島の北部の稜線。左から前峠(まえだお)山、前峠鞍部、焼山&駒ガ林、そして弥山。

朝からたどってきた稜線はこちら。たっぷり眺めを楽しんで、ランチをとる。

続いて中央ピークへ。

さらに東南端ピークへ。結局、ランチをとった北西端ピークがいちばん眺めが良かった。

三ツ丸子を後に、先峠(さきだお)山へ向かう。

ずいぶん急な下り。

こんな美しい場所も・・・。

下りきった鞍部は変則四差路となっていた。直進が先峠山、左は多々良林道への下り、右はトラバースで岩船岳縦走路に出る(はず)。

先峠山への登りで振り返るとこんな景色。三ツ丸子とその北西の小ピークまで見える。大江山は小ピークに隠れて見えない。

先峠山山頂。標識なし。ここでコーヒータイム。

先峠山から小ピークやコブを越えて、先峠へと下る。途中、赤テープが多々良林道方面と先峠方面に分かれ、悩んだが、予定どおり先峠へ下りた。写真の分岐を左にとって多々良林道へ下りる。(この分岐を右にとればすぐに先峠。〜

多々良林道へ、急な下り。

林道に出て、ほぼまっすぐに横切ると、沢を渡って前峠への道に入る。今日は水量が若干多く、飛び石が水に隠れかけていたので、こんなところを渡った。

シダ道の登り。

展望のいい場所に出て振り返るとこんな感じ。左から先峠山、三ツ丸子、その北西の小ピーク。

前峠(写真)に出て左折。倒木を越えて1分で、前峠山と大元公園の分岐に至る。

分岐を右に谷道を下る。この道は倒木街道。けれど長いこといちばんの障壁となっていたこの大木が切られていて、とても助かった。ほかにも道をふさぐ倒木を切った跡があり、思ったほど時間をとられずに歩ける。

まあこんな場所も残っていましたが・・・。

倒木は多くても、このルートは宮島の懐深さが感じられる道。

大元公園へ下りてきた。

公園からあせび歩道に入る。

最後にもみじまんじゅうとお茶をいただきながらお雛様を眺めて、桜の時期を迎えようとする宮島を後にした。

今日は賑わう弥山と同じ宮島にいながら、最初から最後まで誰にも出会わない山だった。「また宮島かー」と渋っていた夫に、「面白かった」と言わせた計画部ツマの勝利でしょう(笑)。


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