龍頭山 928m (7) 林道前龍頭線〜山頂〜滝見コース
2016年1月4日


どんぐり村上部から見る龍頭山
お正月というのに雪がまったくない

地図とコンパスのイラストデータ
行程

10:35登山口駐車場…10:55林道前龍頭線分岐11:00…11:25駒ガ馬場駐車場11:30…12:00林道終点駐車場…12:10龍頭山山頂13:00…13:10中龍頭…13:17前龍頭…13:35駒ガ馬場駐車場…13:42屏風滝…13:50駒ガ滝…14:00別荘地…14:05駐車場

コースタイム
(歩行時間)
2時間30分
同行者
その他


登山靴のイラスト 中国山地を歩いていると、たたら製鉄で出た鉱滓を見ることが珍しくないし、「鉄穴(かんな)流し」の跡だという地形を目にすることも多い。それで自然とこのエリアでたたらが行われていたという知識は得られるのだが、さて「たたら」とは具体的にどんな製鉄方法なのかということになると、資料館や博物館で展示を見ても、「もののけ姫」を観ても、どうも具体的に工程をイメージできないところがあった。

昨年末、両親と島根県に温泉旅行に行き、島根県吉田町の鉄の歴史博物館で、日本鉄鋼協会製作によるたたらの映画を観て、菅谷たたら山内を訪れた。映画は30分という短さからは考えられないほど知的興奮を呼び覚ます素晴らしいもので、すぐに関連の本を購入。年始にかけて一気に読破。たたら熱がたかまったところで、広島のたたら関連の遺構を見ようと、年始の山を龍頭山から始めることにした。

というわけで、まずは山から。今日は昨年1月に歩いたルートを反対に周る。昨年とほぼ同じ時期だというのに、雪はまったくない。

駐車場から別荘地に入らず北へ向かい、車道分岐を左折。

20分ほど歩き、左側の分岐をとって林道前龍頭線に入る。

「熊に注意」の看板 今年は熊も冬眠していないかも・・・。

やがて前方に前龍頭のピークが見えてきます。

駒ガ馬場駐車場を通過。

振り返るとこんな感じ。

林道はさほど展望がいいわけでもなく、ぱっとしないけれど、唯一この岩が目をひく。どうしてこんなに組成の違う岩どうしがくっついているのでしょう。

山頂直下の駐車場まで登ってきた。写真の奥でようやく地道となる。

すぐに道が分岐する。右側の尾根沿いの道をとります。

山頂に到着。あずまやはビニールシートで風よけの覆いがしてあり、おもてなしを感じました(笑)。

今日は大気がもやもやしていて、山頂からの展望はいまひとつ。

山頂からはいつもの通り、中龍頭と前龍頭を見ながら下る。

前龍頭を過ぎ、トラバース道になると、登りで通った林道が下の方に見える。(写真ではよくわかりませんね。)

屏風滝に寄ってみました。駒ガ滝の上流になります。

続いて駒ガ滝。

観音様が見守る登山道を、別荘地へ下山。


今日のルート。駐車場所(P)から反時計周りに8の字を描きました。

中世製鉄遺跡 鉄のふるさと公園 さて、下山後は今日の目的である坤束(こんそく)製鉄遺跡へ向かいます。どんぐり村から車で5分。野だたらの跡を再現した公園。

「公園」と言っても、たたらに興味のない人なら、「こ、これだけですかい?」と言いたくなるであろう眺め。しかし前知識を持って訪れると、とてもおもしろい。

中央が製鉄炉を再現したもの。両側に天秤山と呼ばれる送風装置も再現されています。

手前にある2本の溝のようなものが、地面の乾燥と高温維持のために設けられた「小舟」の遺構、そして小舟に挟まれたところが、本来の炉床があった場所(大舟)になる。たたら製鉄ではとにかく湿気を嫌ったので(それはそうですよね、水蒸気爆発を起こしたら恐ろしい)、実際に製鉄作業を始める前に地面を乾燥させる作業を何日もかけて行ったそうです。

炉の脇にあった炭窯を再現した場所。
この遺跡全体は14〜15世紀のものと推定される。

豊平町内には古代、中世から江戸時代にかけての製鉄遺跡が200箇所あるという。坤束遺跡を出て帰途につくと、道路脇の「矢栗製鉄遺跡」の看板が目に入ったので行ってみた。

たどり着いたのは谷の中の小さな平坦地。笹、それはもう生い茂る(-_-;;
下に池があるから、ケラ(漢字で書くと「カネ偏に母」)をそこに落として冷やしたのだろうとは想像できるけれど・・・。我々のような普通の人にもわかりやすく再現されているのは坤束遺跡だけのようだった。

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