内黒山 1082m 〜 藪ガ迫山 1050m 〜 サバの頭 1073m
(スノーシュー)
2008年1月26日


サバの頭(藪ガ迫山の北西にある小ピークから)


地図とコンパスのイラストデータ
行程

10:10内黒峠…10:40内黒山10:5511:05引き返す…11:15小ピーク…11:30藪ガ迫山11:3511:45小ピーク11:5012:00オオキビレ…12:15大休止12:5513:05鞍部(サバの頭取り付き)…13:25サバの頭山頂13:4013:50鞍部14:0014:20オオキビレ14:4015:10内黒峠

コースタイム(歩行時間) 3時間10分 (18,700歩)
同行者
その他 入浴@筒賀高齢者生活福祉センターひまわり 300円/1人


登山靴のイラスト 昨年夏に内黒山からサバの頭まで歩いたとき、「ここは冬に来るとよさそうだ」と思った。そのときは藪ガ迫山から林道を通ってオオキビレまで行ったが、地図を眺めていると、内黒山の北東の小ピーク(等高線は閉じていない。仮にAとします)から北北西に向けて広い尾根が伸びていて、その尾根をたどれば林道を通らずにオオキビレに下りられそうに見える。そこで今日は内黒山から藪ガ迫山まで行った後でその小ピークAまで戻り、尾根を下りてみる計画で出かけた。雪の山が好きなFさんとぜひ一緒に行きたかったが、いろいろあって都合が悪いようで残念。

スキー場へ向かう車に混じり戸河内から内黒峠まで登ると、さすがに積雪量が増えてくる。避難小屋の下に駐車し、道路から一歩はずれると、すぐに雪の中。

峠からすぐに尾根に乗る。登山道は木々の間の空間でわかりやすい。山頂までは尾根道をたどるだけなので、内黒山だけなら地図とコンパスがなくても行ける(はず)。ただし山頂手前の地図に出ない小ピークは、そこから歩く方角が微妙に変わるので要注意。

その小ピークにて。雪をまとった小枝がきれいで、おいしそう?

山頂手前は傾斜も緩み、広々としたブナ林で気持ちがいい。

前方に杉林が見え、それまでと雰囲気が変わるとすぐに山頂。(写真右手奥が山頂。)

この場所に、犬の臭いつけよろしく登頂記念板を(それも非常識にも針金を使って)くくりつけている人がいて、とても残念な気持ちになる。この行為は観光地の落書きと変わらない。なぜ、写真だけ撮って満足するということができないのでしょうか??? 

山頂はこんな感じ。無音状態を「シーン」と表現することが多いが、本当にそんな音が聞こえてくるような静けさに包まれる。

内黒山から先は尾根が二手に分かれている。実は山頂で次に進むべき小ピークAにコンパスを合わせておきながら、1本南側の尾根に入ってしまった。そちらの方が進みやすそうだったから。コンパスの向きとは違っているのに、「たぶんすぐに右に向きが変わるのだろう」と、ずいぶん勝手な判断をして・・・。

「ちょっと違うかも」と思いながらも沢筋が見える場所まで下りたところで、違うことを確信。見上げると、隣に本来歩くべき尾根が見えている。そこで登り返してその尾根に乗り直す。この間10分足らず。家に帰って地図をじっくり眺めてみると、2.5万図ではちょうどこの二つの尾根の間の谷が始まる箇所に、「内黒山」の「黒」の字が重なってわかりにくい。結局、南側の尾根からさらに派生する小さな尾根を下りてしまっていたことがわかった。

さて、無事小ピークAに乗ったところで、再度コンパスを調整。藪ガ迫山に向かう。



藪ガ迫山のすぐ手前にある小ピークに乗ると、
三段峡の谷を擁して、美しい深入山が見えた。
このピークからは、他にも大箒山から大平山、臥龍山と掛頭山などの展望が得られる。


小ピークからはすぐに藪ガ迫山。

藪ガ迫山のすぐ下から、夏に歩いた林道が伸びている。(右手のくぼんだ感じのところが林道。)

小ピークAまで戻り、今度は北北西へ。

驚くほど歩きやすい尾根。ここは登山道ではないし、夏に来たときは通るつもりがなかったので、どんな様子だったか記憶にない。が、この広さを見ると、工事の手が入っているとしか思えない。でもこんなところで工事って、一体何のための? 誰のための? と疑惑が頭をもたげてくる(笑)。

迷いようのない尾根を下りていくと、やがて林道が右下に見えてきて、オオキビレのすぐ手前に下りる。下り立ったのは、夏に歩いたときに気になっていた分岐だった。

オオキビレ付近の景色。

「杉の木がきれいだなぁ」
「春になっても凍ったままで、花が咲かなかったらいいのにね」
(↑花粉症夫婦の会話。)

すぐにオオキビレ。サバの頭へはここを右折。

ここも今日楽しみにしていた場所。

しばらく林道を歩いて、行く手にサバの頭が大きくなってきたところで大休止。

ランチの後、ふたたび林道を歩き出す。雪の重みで倒れた杉の木をくぐり・・・、

1068ピークとサバの頭との鞍部へ。ここにザックをデポして、山頂を往復することにした。

最初にぐいっと登った後は、緩やかなアップダウンはあるが、それほど急な登りはない。雪の上は夏よりもずっと歩きやすい。

この大岩が出てくると山頂まであと少し。岩の周辺は少し歩きにくかった。

山頂三角点はもちろん雪の下。写真奥の方(北西側)に岩のようなものが見えるのでそこまで行ってみると・・・、



西中国山地の名だたる山々の眺めが広がる。
左から砥石郷山、野田原の頭、聖山、高岳。
(高岳はちょっとわかりにくいです。)



もう少し大きくしてみましょう↓。




恐羅漢山はこの写真のさらに左側。
残念ながら木の陰で見えない。



聖山(左)と高岳(右奥)。
二軒小屋に至る大規模林道の法面が はっきりとわかる。


高岳の右側、真北に当たる方角に、臥龍山と掛頭山。そしてさらにその右側に・・・、

三段峡の谷をはさんで深入山。

ブルーグレイの空に浮かぶそれぞれの山の稜線を見ていると、西中国山地の滋味のある良さが感じられてくる。こうして人はあの『西中国山地』ワールドの深みに入っていくのでしょうか。その記述の全てを盲目的に是とするものではないとしても・・・。

下山しながら右側を見ると、恐羅漢山が「にゅっ」という感じで覗いている。その山体のあまりの大きさに驚くばかり。夫いわく、「スキー場のゲレンデがあるから大きさが強調されるんだよ。」 うーん、確かに。何もなかったら「あ、恐羅漢山の稜線だ」ですんでいるところだ。

鞍部まで戻り、ザックを回収して林道をオオキビレまで戻る。他に誰もいない。誰も来るとは思えない。静かな雪の上。

オオキビレまで戻って分岐を右へ。林道を歩いて内黒峠に戻る。雪は思いの外深く、スノーシューを持ち上げるために筋肉が連続操業となる。

ようやく恐羅漢山の全容が見えた。

何度か先頭を交代しつつ歩いて、内黒峠に到着。雪の山を歩いた後の充足感は、ほかの季節とはちょっと違う。ましてここは多くの岳人が通った内黒峠。Fさん、今度はぜひご一緒しましょう!

風呂桶のイラスト 今日のおフロは、筒賀高齢者生活福祉センター。脱衣場のくずかごには場所柄大量の使用済み湿布が入っている(笑)。湯船の窓から廃線となってしまった可部線の線路跡を眺めながら、しっかりと温まることができた。

今日のコース、林道の法面の傾斜が急な箇所があり、
雪崩の危険がゼロとは言えないと思います。
大量に雪が降った後に行くのは避けた方がいいかもしれません。

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