十方山 1318m (9)  シシガ谷〜藤本新道
2010年2月14日


前三ツ倉北側の雪原から見る十方山
(低い方が三角点のある山頂)

地図とコンパスのイラストデータ
行程

9:25二軒小屋駐車場…9:55獅子ガ谷登山口10:00…11:30十方山山頂12:20…12:35アイゼン装着12:40…12:50奥三ツ倉12:55…13:10前三ツ倉(那須分岐)…13:40丸子頭13:45…14:10小コブ14:30…14:35 1152mピーク…14:50藤本新道分岐…15:15車道…15:25駐車場

コースタイム(歩行時間) 4時間30分
同行者
その他


登山靴のイラスト バレンタインデーの日曜日。天気はゆっくり下り坂だというので、時間のあまりかからない砥石郷山に登ろうかと話して準備をしていた。もし空模様がもちそうなら、シシガ谷から十方山に登って丸子頭に縦走し、藤本新道を下りてもいいと思って、念のため「戸河内」の地形図も持ち出し、車の中で眺めながら戸河内に向かった。

内黒峠を越えて二軒小屋に着いてみると、空は高曇りだが明るい。しかも山の上の方には一面の霧氷が見える。それなら標高の高い十方山に行こうと、その場で判断し、二軒小屋の駐車場に入った。

駐車場を出て、横川(よこごう)を左にしながら林道を奥へ入っていく。雪の量が少ないので、でこぼこして歩きにくかった。

30分ほどでシシガ谷登山口。

登山口からしばらくは、まだ林道の続きのような広い道。幾度か右側の谷を渡り、尾根を回り込んでいくと・・・、

シシガ谷の水流がとても近づく。しばらく左岸を歩き、テープにしたがって右折。植林帯の尾根に乗る。

広い尾根の登りは単調で、飽きてきた。

やがて前方が明るくなり、植林帯が終わって、こんな霧氷の森に入った。

台所原のような高木はないが、それだけに霧氷に包まれているような感じがする。はしゃぐツマ、感嘆の声をあげっぱなし。

東に奥三ツ倉のピークが見えてきた。ここからは傾斜が緩み、山頂まではもうすぐ。

なんなのでしょう、この光景。表現する言葉を知りません。

登山口から1時間半で山頂に到着。雪はとても少ない。

冠寂地山塊方面。2年前に来たときはここは一面の大雪原だった。あれが本来の姿のはずだが・・・。

山頂の東側は風が当たらないのか、少し雪が多かった。その雪原の向こうは立岩山〜市間山の稜線と、さらに奥に大峰山が見える。

山頂でランチタイムを過ごしているうちに、ガスが上がり、雲の底が少しずつ低くなってきた。それでも午後いっぱいは天気がもちそうなので、計画通り藤本新道を下りることにして、内黒峠への縦走路に入る。ここから先は地図コンパス必携。安易な気持ちでは入れません。

下り始めると、すぐにまた霧氷の森の中。奥三ツ倉との鞍部(論所)は、無雪期にははっきりした流れを渡るのに、この雪の中ではなんなく通り過ぎ、気づくと登り返していた。

奥三ツ倉への登りは、新雪の下の雪がクラスト化を通り越してアイスバーン状態。滑るのでここでアイゼンを装着。(それまではずっとツボ足でした。)

登りながら振り返ると、さっきまでいた十方山山頂部が見える。

奥三ツ倉は、内黒峠からの縦走路の中でもブナの大木が多く、趣があるところ。夏も大好きなこの場所、冬もやっぱり美しい。

奥三ツ倉を越える。ここで振り返ると・・・、

ふたたび十方山が見える。

またまた霧氷の森へ。

緩いアップダウンを繰り返し、前三ツ倉に到着。

そして下り始める。尾根筋はとても広く、好きなように歩ける。

前三ツ倉北側のコブ。ここから十方山を振り返ったのがトップの写真。

ブナの大木が点在する雪原を歩き・・・、

少し急な下りになると、前方に展望が開ける。写真は、右奥のぼーっとしたのが臥龍山、左側に砥石郷山。さらにこの左側には恐羅漢山まで見える。同じ場所からの夏期の展望は、こちらをどうぞ。

雪の回廊を通って・・・、

登り返すと丸子頭。無雪期には縦走路から離れているが、今日はコンパスの指す方向に従って登ってきたので、直接この山頂に出た。夏にはまったく展望のない場所なのに、今日は写真の後方に、十方山の1328mピークが写っている。

丸子頭の山頂からは、東に少し進んで縦走路の尾根に乗らなくてはいけないところを、東への進み方が足りなかったようで、下り始めていつまでたってもはっきりした尾根にならず、谷筋に入ってしまった。幸い丸子頭でコンパスを1152mピークに振っていたので、それと地図を頼りに谷をトラバースし、縦走路に戻った。戻った場所はカナトコ型をした等高線の閉じないコブの手前。

コブに登ってみると臥龍山(写真)と砥石郷山がよく見えたので、ここでコーヒータイム。

コブからいったん下り、登り返すとブナ林の1152mピーク。ここでまた尾根の向きが変わるので要注意。

下っていくと前方に彦八の頭が見えてくる。

そして藤本新道分岐。ここを左折。しっかりした尾根を下っていく。尾根道からは、木々を隔てて右手に深入山や臥龍山が見える。

かなり下ると、恐羅漢山の巨大な山体が目の前に迫力で迫ってくる。

最後にものすごい急傾斜を下って、車道に出る。あとは二軒小屋駐車場まで車道歩き。

今日は最近には珍しく下山後に疲れをおぼえた。ただ、冬期にはとても歩けないと思っていた十方山と内黒峠を結ぶ縦走路を、半分とはいえ歩いたことで、駐車場に戻ったときには2人とも充実感で満たされていた。


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