天狗石山 1191m (5) スノーシュー&ワカン利用
2011年1月9日


才乙集落から見る天狗石山
右上のぼーっと白いところが草尾根。山頂は見えていません。

地図とコンパスのイラストデータ
行程

9:40駐車場所…10:41スノーシュー/ワカン装着9:45…10:05来尾峠登山口10:10…12:40天狗石山山頂12:45…13:25ランチ休憩14:05…14:30登山口14:35…14:50スノーシュー/ワカン外す14:54…14:55駐車場所

コースタイム(歩行時間) 4時間10分
同行者 ぽち隊長、夫
その他 入浴@ひまわり 300円/1人


登山靴のイラスト 先週に続いて積雪期未踏の山を目指して天狗石山に行こうかと思案していた矢先、「週末はどうするのか」と、ぽち隊長からメールがあった。「一緒に行きましょ!」と即答する前に、まずはこのお散歩ワンコ(=ぽち隊長)の貸し出しについて、飼い主のぽこちゃんから承認を獲得。晴れて3人で深雪にアタックをかけることになった。 前日、西の原から雄三瓶まで5時間半の単独ラッセルをしたぽち隊長にとっては、今日はちょうどいいクールダウンになるでしょう(笑)。

才乙集落の除雪は、ユートピアサイオト(スキー場)の入り口までしかされていない。除雪終点の少し手前に車を停め、雪道に乗ったところで足元を固めて歩き出した。ぽち隊長と夫はスノーシュー、私はワカン。





ここで「スノーシュー(かワカン)を購入しようかな」と考えている男性にtipsを。ぽち隊長が今日携えて来たスノーシューは、ぽこちゃんの女性用サイズ。夫のも女性用サイズ。なぜだと思いますか?

海外製スノーシューの男性用サイズは、普通の体型(身長175cm以下、体重65kg以下)の日本人男性が山登りで使うには大きすぎます。栂池のような広い雪原を歩き回るだけが目的なら、素直に男性用サイズを買ってもいいと思いますが、用途が登山なら、大きな男性用は邪魔になるだけです。

スノーシューのサイズは耐荷重で決まるので、一般的に女性よりは体が大きい男性用は大きなサイズになっているのですが、「男性用」というメーカー表示を鵜呑みにせず、自分の用途(と体型)をよく考えて買うといいですよ。

ちなみに夫が以前持っていた男性用サイズのスノーシューは、いまは身長190cmのOさんのところにあります。これくらいの体型になると、さすがに女性用サイズでは体重+靴+荷物分の荷重に耐えられないかと・・・。

個人的な好みを言うと、私はスノーシューよりもワカンが好きです。このページでも書いているように、スノーシューは足元でバタバタと音を立ててやかましい。ワカンの方が小さくて取り回しが楽だし、クランポンが雪を切る「サクッ」というかすかな音は、冬の山の静寂を破らないからいいのです。ただ、下りの浮遊感と楽しさはスノーシューに少しだけ劣るかもしれません。






雪の上にはスキーのトレースがついていたが、そのトレースは、歩き出してすぐに右側の谷へと下りていて、その後は深雪のバージンスノーとなった。来尾峠(京良原峠)までの750mほどの間にも3人で先頭を交代し、20分で登山口に到着。

真っ白な登山口駐車場。

登山道の入り口は、木々が雪の重みでたわんでいて、入っていくスペースがなさそうに見えた。

県境から直接尾根に上がれないかと偵察。
しかし結局、木々をよけながら登山口を入って尾根に乗ることに。

曲がった落葉樹を突破すると、歩きやすくなった。

しっかりした県境尾根に乗る。

やがてどんどん傾斜が増してきた。実は、雪のときにこの傾斜を登ってみたいと思って、一昨年の夏に来たときはその偵察も兼ねていたのです。もちろん私も交代で先頭を担当しましたよ。何もしないと夫に怒られるので(笑)。

深いところでは腰までもぐってしまう積雪量。

毛布のような雪をかぶった木々を縫っているうちに、どんどん普通の世界から離れていく気がする。

前日の疲れを見せず、先頭を交代してくれるぽち隊長。

981.7mの三角点を過ぎ(と言っても三角点は深い雪の下なので、地形を見て「だいたいこの辺りかな」と判断するのですが)、雪の重みで藪気味になった場所を抜ける。するとスキーのトレースが現れた。地形図から判断するに、南西から981.7mを目指して登って来られたのでしょう。(その方が県境尾根を登るよりも若干傾斜が緩いので。)

朝からずっと降雪があり、草尾根の上はスキーのトレースも消滅気味。

展望のいい草尾根も、風雪の中ではこの通り。

ホン峠への分岐がある(はずの)小鞍部を過ぎると、ふたたび登りが始まる。ブナ林が美しいところ。

ここから山頂までの間は、スキーのトレースに助けられた。進む方向がわかるという意味ではなくて(当然山頂の方角にコンパスは振ってある)、たわんだ木々をトレースの主が上手に避けて通っていて、ルートどりを悩まなくて良かったので。

左手に山頂直下の大岩が見えてきた。

もうどうにでもしてください(-、-)という感じの積雪量。ここを突破して左に曲がると・・・、

山頂に到着!歩き始めてから3時間、登山口からはノンストップで2時間半。大腰筋がとても鍛えられました(笑)。

条件が良ければ大山まで見える山頂。今日見えるのはこんな木々ばかり。気温は(ぽち隊長の確認によれば)マイナス6度。風が吹いているので体感温度はそれ以下。5分ほどいて紅茶を飲んだだけで、すぐに下山にかかった。「十方山でもこうだったなー」と夫。

下山はスピードが出る。

草尾根に戻ってきた。3人でしっかりつけたはずのトレースが、もう消えそうになっている。

雪がやんで、少し明るくなってきた。
雪の山はほんとうに別世界。この眺めにどんなコメントをつければいいのでしょう。

樹林帯に入り、尾根の南側で風を避けられそうなところで、ランチタイムをとることになった。気温マイナス4度。熱いラーメンのスープが、あっという間に冷めていく。

さらに下っていくと、中野冠山がきれいに見えた。

こちらは高杉山(手前)と夫婦岩山(小マキ山)。

急傾斜を滑るように下る。ものすご〜く楽しいo(^ ^)o

もっと楽しみたいのに、あっという間に来尾峠まで下りてきた。

登山口の標識を掘り出す人たち。
またすぐ雪に埋まるのに、なんのために?(笑)

県道を駐車場所まで下る。頭上に高杉山が見える。

才乙集落が見えてきた。

今日の雪の量はすばらしかった(笑)。ここ数年、「雪の山」や「冬の山」に通ってはいても、「の」をとって「雪山」や「冬山」と言えるレベルの山登りになることはあまりなかったけれど、今日はF相談役と登った臥龍山や、深雪に難渋した三瓶山や、雪は少ないのに冬山だった三瓶山を思い出すような山になった。展望はほとんどなかったのに、充足感は大きい。それにしても、ぽち隊長が一緒でなければ、山頂までもう1時間は余計にかかっていたことだろう。またお願いします。できれば飼い主のぽこちゃんも一緒に(笑)。

こちらの記録もどうぞ。

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